金融市場の心理的な状態を表すVIX指数

世界中の投資家が今後の金融市場に対して、楽観視できるものなのか悲観するものなのかを判断する時に、何を基準にしているかご存知ですか?
このことを判断する基準として「VIX指数(Volatility Index指数)」というものがあり、恐怖指数とも呼ばれています。
このVIX指数は、円ドルなどの為替にどのような関係があるのでしょうか?
VIX指数はアメリカのオプション取引をもとにして算出した指数です。
オプション取引とは、買う権利や売る権利など、権利を売買する取引のことで、投資家が今後の市場の動向をどのように予想しているかが分かりやすく現れるといわれています。
つまり、VIX指数が高い場合、投資家は市場のボラティリティが高くなると予想しているといえます。
ボラティリティとは通貨ペアの価格変動率を表したものであり、ボラティリティが高いということは市場全体の値動きが激しく、相場の今後の動向が不透明であるということを示しています。
従って、VIX指数が高い時は、投資家は市場の見通しが不透明なことに危機感や不安感を抱いていると判断できます。


前回の配信で、VIX指数が高い時は、投資家は市場の見通しが不透明なことに危機感や不安感を抱いていると判断できるとご説明しました。
では、逆にVIX指数が低い場合はどのようなことが考えられるでしょうか?
VIX指数が低いということはボラリティが低いということであり、値動きが大人しい見通しを立てやすい相場であるといえます。
つまり、VIX指数が低い時は、投資家は市場の今後の動向予測がある程度できていて、相場を楽観視している傾向にあると考えることができます。
このようなIVX指数の特徴を理解すると、何か見えてくるものがあると思います。
それは、VIX指数は世界情勢の動向に敏感であるということです。
例えば、記憶に新しいリーマンショックは世界中が経済危機に見舞われ、新卒の方は非常に苦しい就職活動を強いられた時期ですが、この時VIX指数は急上昇していました。
また、ギリシャの債務問題の時などにも、VIX指数は敏感に反応して上昇しています。
このような性質を持つVIX指数と為替はどのような関係があるのか、次の配信で詳しくみていきましょう。

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