FXには欠かせない米雇用統計と為替相場への影響2

全開の配信で、米雇用統計で最も見るべきことは数値ではないことをお伝えしました。
では、一体何を注視すればいいかというと、米雇用統計と市場予測との乖離です。
例えば、米雇用統計で発表された雇用者数が先月よりも20万人ほど増えたとします。
これは一見良いように見えますが、事前の市場予測で30万人増えるとされていたとしたら、米雇用統計の結果は予測より10万人少ない悪いニュースとなるため、米ドルが売られる要因になる可能性があります。
または、事前の市場予測が10万人増しだとしたら、予測よりも10万人多い人数が職に就けたことになるため、良いニュースとして認知されて米ドルが買われる可能性があります。
つまり、米雇用統計で発表された数値そのものよりも、事前の市場予測がどのようなものであって、米雇用統計とどれだけの乖離があるのかを知る方が遥かに重要となります。
このように、為替市場の動向において非常に重要なポジションにいる米雇用統計は、実際の取引ではどのように活用すればいいのでしょうか？


事前の市場予測との乖離によって見方が変わる米雇用統計は、実際の為替取引ではどのように活用すればいいのかご説明します。
米雇用統計は発表された瞬間に為替相場を大きく動かすので、正直にいってしまうと、発表された数値を検証する余裕は全くないと思います。
それくらいに為替相場は瞬間的に大きく変動する確率が高いので、ニュースを見て市場の反応を確認するよりも、直に市場の反応を確認して米雇用統計の発表内容が良い物だったのか、それとも悪い物だったのかを判断するしかありません。
判断の仕方もシンプルなもので、発表直後に相場が暴騰すれば良い発表だった、相場が下落すれば悪い発表だったとするしかありません。
そしてポジション取りの判断も、相場が暴騰したら買い、逆に下落したら売りと瞬間的に判断して取ることできれば、たった一瞬で利益を上げることも期待できます。
ただし、発表直後の相場の動きは本当に瞬間的なもので、しかも上下の動きが非常に激しいため、スキャルピングでポジションを取るのは至難の業だと思います。