FX初心者が知っておくべきリスク 相対取引の真実その2

FX取引会社の中で行われている注文の約定について前回解説をしましたが、その解説を通じて生まれる疑問があります。

相対取引として投資家が注文を約定させて、そこで利益を出したらFX取引会社は損をするのでは?というものです。注文が約定するということは投資家と反対の売買がFX取引会社の中で成立しているわけですから、投資家がその取引で儲けを出せば、同じだけFX取引会社が損をします。それを繰り返しているとFX取引会社は倒産してしまいますが、大丈夫なのでしょうか。

ここについては、逆のエントリーをしている投資家が必ずいるので、その投資家は同じ値動きで損をします。つまり反対のエントリーをした投資家との相対取引でFX取引会社は利益を出しています。

それ以外にもインターバンク市場からのレートに自社の利益を乗せて、スプレッドとしても手数料を取っているので、FX取引会社としての利益構造に不安はそれほどありません。

しかし、それだけでは飽き足りない会社がある、というのがFX業界の闇です。

投資家が儲かれば、FX取引会社が損をする。投資家が損をすればFX取引会社が儲かる・・・この仕組みから想像できるのは、FX取引会社にとっては投資家が損をしてくれた方が会社としてはありがたいという相対取引特有の構造です。

FX取引会社の中には悪徳業者がいて、レートを不正に操作して投資家が損をするように仕向けているのではないか?と考える人が出てきてもおかしくありませんね。

これはFXあるあるとしてよく言われることですが、「買ったら下がる、売ったら上がる」という言葉があります。入念にチャート分析をした結果の投資行動なのに、なぜか注文が約定した直後に相場が反対方向に動く…というものです。さすがにこれは負けた人の腹いせも入っていると思いますが、相対取引という構造がある以上、こういったうわさが立ってしまうのは仕方ないのかも知れません。

相対取引の構造から生まれるもうひとつの噂として、「ストップ狩り」があります。これも知っておくべきリスクなので、次回から解説します。






コメントは下のボタンを押して別ウィンドウから投稿できます。