米中の貿易戦争がFXに与える影響 その2

米中貿易戦争がFXに与える影響について、今回からいよいよ本題に入りましょう。

トランプ大統領が関税をかける決定をしたというニュースが流れると、まず反応したのは株価でした。アメリカだけでなく日本、そして世界各地の株安となって反応しました。東証平均株価は700円程度の下落になったので、なかなかのインパクトだったことが分かります。

株安が起きると相関関係として、円高が起きます。この相関関係は10年近く続いているので、今回も為替相場はそのように動きました。株安が起きるとドル円は105円台になり、さらに下をうかがう様子を見せました。株安→リスクオフ→円キャリートレードの失速→円売り減少→円高という流れです。日本円の金利が圧倒的に安いことを利用したキャリートレードなので、日本の低金利が続く限りはこの相関関係も続くでしょう。
かくして米中貿易戦争がFXにまず与えた影響は、円高でした。

まずは円高という形で為替相場が反応した米中貿易戦争について、引き続き解説していきます。

当初はアメリカと中国の全面的な争いになると見られていましたが、その後双方が歩み寄りを見せています。

本格的な貿易戦争に発展しないようだという安ど感が流れると、今度は一斉に株高となりました。このことを見ても、株価が米中の動きにかなり影響を受けていることが分かります。もちろん為替相場も株高になることで自動的に円安になるので、当初の貿易戦争ショック相場は収束しています。

それでは、今後はどうなるのでしょうか。米中の貿易摩擦が根本的に解決されたわけではありませんし、この影響を受けて日本の貿易も無関係ではいられません。

これについては、実にたくさんの見方があります。米中が争っているあおりを食らって日本経済にも悪影響ではないかという見方、その一方で日本は漁夫の利を得ることができるという見方、さらには日本には関係ないという見方。このどれもが正解だと見ることもできますが、実際に起きることはこのどれか1つです。

私たち個人にどうにかできる問題ではありませんが、FXトレードにいかすということで関心を持つ必要はあると思います。


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